5月9日~16日に春季大会兼関東大会予選が行われました。
昨年この大会が中止になり、1年ぶりに挑む関東大会出場へ向けての大会です。緊急事態宣言が発令される中での大会開催でしたが、役員の先生方はじめ、会場校の協力、保護者の方々の支え、そして何よりマスクをしての練習など選手たちの頑張りによって実現したこの大会に感謝の気持ちでいっぱいです。
去年卒業した選手たちはこの大会に挑戦することすら許されませんでした。
もちろん当時の選手たちも、この苦しい想いは私たちだけではない、全国の高校3年生がみんな抱えている想いなんだ、仕方がないことなんだ。となんとかそれぞれが自分自身を納得さるように、前を向くしかないと受験へ進んでいったことが思い出されます。
卒業生の答辞の中で
「私たちが目指していたもの、挑戦したかったことがことごとく中止になりました。私たちの高校生活は・・・頭では分かっています。しかしこの気持ち、この想いは、きっと私たちにしか分からないと思います。」
その言葉の重さ。
忘れることはないでしょう。
そんな卒業生の想いも背負って戦うことになった関東予選大会。その挑戦を前に、選手たちのノートには
「先輩たちの想いを背負って」
そう綴られていました。
そう自然と選手たちが綴れるのも、
新学期で忙しい中、卒業生が大会前に何人も体育館に足を運んでくれたからです。
ボール出しをしたり、緊急事態宣言後は、ギャラリーから見学し差し入れだけして帰る卒業生もいました。
部員一同、絶対に関東に出場してみせる!!
そんな気持ちが一段と強くなっていきました。
そして9日、ベスト8をかけて戦った駿台学園戦です。
やる気十分、一歩もひるまない。絶対にベスト8奪還!
と挑んだものの、気負いという魔物に襲われ、自分たちの力を十分に発揮できない形で敗れてしまいました。2セット目こそ1点ずつの展開に持ち込めましたが、19-19の同点から、一気に勝負を決められてしまい、自分たちの不甲斐なさを実感しました。
新人戦でベスト8を落として以来、ベスト8奪還を目指し練習を続けてきましたが実現できなかったことに部員一同ショックを隠せませんでしたが、関東予選大会はこれで終わりではありません。
いよいよ16日の関東決定戦
初戦は文大杉並でした。2セット目こそ相手のペースになりかけましたがなんとか意地でセットを奪取しストレートで勝ち上がり、いよいよ勝てば関東の1戦です。
1セット目は完全に藤村のペースで相手のやりたいバレーを一切させずに先取!
完璧ともいえる試合内容でした。しかしこのままうまくいかないのが関東決定戦。どのチームも関東へ向けてて意地を見せるのです。
2セット目はこちらのサーブミスからなかなかペースを掴めず、
あと2セットで・・・という気負いも合わさって、全く思い通りの試合ができませんでした。
いとも簡単に、あっさりとセットを落としてしまいます。
そして運命の最終セット。
どちらも譲らぬ展開でしたが自分たちのバレーを信じ、戦い抜きました。
24-22のマッチポイントを先取してから、24-25と逆転されたときは、正直ひやひやしましたが、選手たちはとても落ち着いているように見えました。
あとはとにかく選手を信じるのみ。
最後の一点は、新人戦以来、苦しみぬいた3年生エースのスパイクで関東出場を勝ち取りました。
新人戦でベスト8を落として以来、このチームは苦しみに苦しみました。
大会になると自分たちの実力が出せない。
勝負弱い。
気負い。
自分を信じることができない。
藤村が目指す、楽しいバレーとはなんなのか。
やらされるバレーではなく、自分たちからやりたいと思えるバレーとはなんなのか。
バレーボールの本当の楽しさとは。
チームが一つになるとはどういう感覚なのか。
そんな大きな課題を半年間かけて追い続けてきました。
一時期は悔しさを前面に出す練習として「一切笑わないバレー」を練習で実施していくなど本当に苦しい時期を乗り越えて、今回の関東出場が実現しました。
バレーボールは楽しい競技です。
仲間とボールをつなぎ、1点、1球を喜びあう。
この関東予選は笑顔と気迫に溢れ、十分それが伝わってくる大会でした。
きっと選手たちも苦しんだ分、この大会が自身につながったと思います。
学校でも私たちのために全校生徒での壮行会を実施してもらえました。(人数により1年生はオンライン配信でした)
ステージに立ちたくさんの人に応援される喜びを感じることができたと思います。
6月5日から茨城県で行われる関東大会に東京都代表として、
出場を目指し頑張ってきたチームの想いも
去年挑戦できなかった卒業生の想いも
全て背負い、戦ってまいります。
これからも藤村女子バレーボール部の応援よろしくお願いいたします。
バレーボール部顧問 三井良介
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